ましも先生の健康note

ステイホームで肌革命。美肌の基本は気血水。

長引く外出自粛。とめどない自宅待機の時間。一向に収束の兆しの見えないコロナウイルスの蔓延。楽しみにしていたゴールデンウィークもステイホーム週間と名づけられ旅行はもちろん帰省もできない。

本来であればオリンピックに沸くはずだったこの時期。ここまで深刻な状況になるとは世界中の誰も予想していなかったのではないでしょうか?

この騒ぎが出てから体調に変化が現れている方が急増。店頭にご相談にいらっしゃる中でも特に不安やイライラや不眠などメンタルのお悩み。そして女性の中で顕著なのが「肌トラブル」です。

毎日のお手入れをしている中でニキビや吹き出物目の下のクマやこじわなど。鏡の中の自分の見た目にトラブルが現れる。それがまたストレスや不安になる。。といった悪循環に陥っているパターンが非常に多くみられます。

肌のトラブルがなぜ起こるのか?自分に当てはまる原因を知るだけでも対策が立てられ安心感につながるのではないでしょうか?今回はその原因について深掘りしていこうと思います。

まずは皮膚の構造と働きについて説明いたします。

皮膚は身体の中で一番大きい器官となっており、皮脂膜・表皮・真皮・皮下組織の4つから成り立ちます。そしてその働きは外敵からの防御。そして血液や水分が漏れ出ないように守ってくれているという重要なものなのです。

詳しく挙げると以下の5つに分かれます。

①保護作用

柔らかさ=弾力が外からの衝撃を吸収してくれるクッションの役割。弾力は水分量に影響されます。ちなみに赤ちゃんの時に80%あった水分量は年齢とともに50%〜60%にまで減少していくといわれています。

②知覚作用

皮膚の表面には知覚神経のポイントが張り巡らされています。熱に対して温かく感じたり冷たく感じたり。かゆみや痛みを感じたりします。

温度に対してのポイントは1〜2。一方痛みに対してのポイントは100〜200もあると言われています。外敵から身を守るために痛みへの感覚は100倍も研ぎ澄まされているということです。

③代謝作用

よく耳にする皮膚の新陳代謝です。解毒機能と水分の蒸発作用も含まれます。適度な運動で発汗することなどはこの代謝にとって重要です。また発汗することによって体温を調節する働きも持っています。

④保湿機能

細胞に必要な水分を含み保持する作用。角質内の細胞間質がその機能を高めておくのに必要不可欠な働き。皮膚のハリやツヤもこの機能が関わります。

⑤呼吸機能

肺での呼吸に比べて皮膚呼吸は200分の1と微量ではあるがとても重要です。不感蒸泄という働きで目に見えない水蒸気が発生。むくみや老廃物の排泄にも役立っています。

どうですか?やっぱり皮膚ってすごい!健康な皮膚は外見だけでなく身体の内面も守ってくれています!

さて次に皮膚がなぜ弱っていくのか?劣化していくのか?気になるその原因を探ってみましょう。

皮膚に与えられるダメージは外的素因と内的素因に分かれます。

外的素因は化粧品・ほこり・化学物質・食品・虫(ダニや真菌)・ウイルスなど。特にアレルギー体質の方などは反応する物質が多いために大変な思いをされます。これに関してはなるべく除去して避けるということが最大で唯一の防御法となります。

一方で内的素因は多岐に渡ります。多くの原因で皮膚の代謝産物に異常が生じて結果としてトラブルにつながっていくというパターンです。例えば甘いものや脂っこいものを摂りすぎると老廃物が溜まって皮膚の汚れとなりますし、食事に気を使っていても身体の解毒機能や消化機能が低下することで処理できない汚れが溜まっていきます。

この内的素因をさらに詳しく中医学的に五臓の働きから見てみると。

肝はストレスによって働きが乱れて気の巡りが滞ります。しかも老廃物の代謝工場でもあるため解毒機能が低下しまくります。バリア機能も落ちて老廃物も蓄積していくのはこの肝の弱りが大きく関係します。

脾は食べ物や飲み物を消化吸収して必要な栄養素から血や肌肉を作り上げる働きを持っています。この脾が弱ることによって貧血気味「気づかないうちに青あざができる」などの血のトラブル。そして肌肉のしわやたるみなどの原因につながります。甘いものの取りすぎや長引くストレスなど。さらに水分の摂り過ぎ=湿気が身体に溜まることでも脾の働きが低下します。

以上のことをまとめてみると。

肝や脾など五臓の働きを整え、気血水が正しく健やかに流れていることが美肌を作る絶対条件なのです!!

はい。きれいにつながりましたね。この気血水の流れを整えるのは日々の生活の中での取り組みにかかっています。

最後にステイホーム週間に取り組むべき「美肌習慣」を以下にまとめます。

①息が詰まったら深呼吸。1回6〜7秒かけてゆっくりと口から息を吐ききって。その後6〜7秒かけて深く鼻から吸います。これを10回程度繰り返すと頭もすっきり。気の巡りも良くなります。

②ため息が出たらミントやジャスミン・カモミールなど香りの良いものを。お腹が張ったりガスが溜まったりした時も取り入れてみましょう。

③ストレスはおやつではなく運動で解消しましょう。外でのジョギングなど今は制限がありますが、室内で取り組める運動も多くあります。スクワットなどの無酸素運動とその場足踏みなどの有酸素運動をバランス良く取り入れましょう。

④甘いものや脂っこいものの摂り過ぎに注意。味付けの濃いものは他の味を受け付づらくします。酢の物やレモン・梅干しなど酸味のあるものもほどよく摂りましょう。肝が喜んでストレスに強くなります。

⑤水分はガブ飲みせずゆっくりと丁寧に。1日2リットルなど目標を持って頑張って飲んでいる方もいらっしゃいますが摂りすぎて冷えや脾の働きを損なっている方がほとんどです。水分はのどが渇いたら一口ずつ丁寧に唾液と混ぜて飲み込む。喉の渇きが落ち着いたら休憩。量より飲み方を意識しましょう。

⑥入浴はシャワーだけじゃなく湯船に入ろう。お風呂で1日の汚れを落とすだけでなく温めのお湯にゆっくりと浸かりましょう。発汗することで余分な水分も抜ける上、老廃物も排出します。

⑦夜の睡眠は22〜23時までに。夜の22時から2時に新陳代謝を活発に行う成長ホルモンの分泌量がピークを迎えます。朝も7時くらいに朝日をゆっくりと浴びましょう。22時にメラトニンの分泌が開始してちょうど深い睡眠がピークと重なります。

せっかくのステイホーム週間です。おうち時間が増えている今だからこそ1つでも多くの「美肌習慣」を取り入れてみましょう!

生活リズムの再構築ができる今が肌革命の絶好のチャンス。ステイホーム明けは見違えるほどの美肌に出会いましょう♪

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