ましも先生の健康note

筋肉は裏切らない。運動がもたらす恩恵。

筋肉は裏切らない。

武田真治さんも出演されていたNHK「みんなで筋肉体操」でのキャッチフレーズ。耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。ほんとに面白くて心に刺さる名言ですね。

この名言も今までは運動に縁がない方も多く「マッチョは似合わない」「ストイックに鍛えるのはハードルが高い」と筋肉をつけることに対して少し難しいイメージがついていたかもしれません。

ところが新型コロナウイルスの蔓延の影響で自宅時間が多くなった今。状況は一変して運動の必要性を感じている方がほとんどかと思います。先日もTwitterで「マシモ’sBootCamp」の名前で色々な運動をご紹介したところ「いいね」やリツイートなど多くの反響をいただきそれを実感しました。

今回は筋肉とは何なのか?そして運動が身体と心にどう影響するのか?どんな運動で何が得られるのか?そんな視点で深く掘り下げてみようと思います。

ではそもそも筋肉って何なんでしょうか?

筋肉の種類には骨格筋。平滑筋。そして心筋があります。

骨格筋とは関節をまたいで骨と骨をつないでいる筋肉で自分で意識して動かすことができる。いわゆる随意筋です。活発な動きができる。筋肉モリモリと言われているのがこの骨格筋です。

一方、平滑筋とは内臓を構成している大部分を占めています。消化管の動きを想像すると分かるようにゆっくりと動いています。これは自律神経によってコントロールされており自分の意思では動かすことはできません。いわゆる不随意筋です。

また心筋はその名の通り心臓を構成しています。骨格筋のように活発な動きをすると同時にいつまでも同じ動きを続けていても疲れにくいという平滑筋の特徴も持っています。止まったら命を落としてしまいますから当然の働きですね。これも自分の意思でコントロールできない。不随意筋となります。

自分で取り組む運動で鍛えることができるのは随意筋である骨格筋のみとなりますが効果は多岐に渡ります。その運動がもたらす効果を以下に挙げていきます。

①脳・神経系→気分が爽やかになって自分に自信が出る。心地よい疲労感で夜の睡眠が深くなる。ストレス解消効果も大きい。

②呼吸器系→呼吸量が増えることで全身への酸素供給量も増加する。

③心臓・血管系→心臓の拍出量が増えてより強い運動に耐えられる身体になる。運動後の回復も早くなる。また善玉コレステロールが増え動脈硬化も予防。血圧も下がりやすくなります。

④消化器系→胃腸が活発にはたらき、消化が進んで食欲も促進されます。便秘の解消や胃下垂の予防にも。

⑤骨・関節・筋肉系→骨を刺激して丈夫にするため骨粗しょう症の予防に。また関節内の滑液を行き渡らせて関節軟骨に栄養を与える。筋肉やじん帯が強く大きく柔らかくなる。

⑥体温調節機能の活性化→血流が良くなり温まる。さらに発汗するので余分な熱を放散してため込まない。体内のエネルギーを消費して体温を維持する。

⑦免疫力の強化と回復力増強→感染症などに対する抵抗力を高めて、病気も早く治す力が備わる。

⑧肥満予防→体内の脂肪がエネルギー源として消費される。

⑨糖尿病予防→体内の糖分がエネルギー源として消費される。

すごくないですか!?運動を取り入れるだけでこんなにも役立つなんて!しかも無料なのです。もうこの鬱々とした日常に運動の神が降臨してきたと言っても過言ではありません。

さらに中医学の視点から見た運動の効用もみていきましょう。中医学においては。

気血水の流れがめちゃくちゃ良くなる!これに尽きます。

*気の流れが良くなると→イライラ解消。肩こり改善。患部が張ったような痛みを改善。溜まったゲップやおならが出る。腹部膨満感の改善。生理前の乳房の張りの改善など。

*血の流れが良くなると→疲れが取れる。刺されたような痛みや絞るような痛みの改善。顔色を明るくきれいに。目の周りのくまを改善。不安感を軽減して夜の睡眠を深くするなど。

*水の流れが良くなると→身体が軽くなる。手足のむくみが取れる。めまいが軽くなる。胃腸の調子が良くなる。冷えが取れる。口の苦味やベタつきが取れるなど。

ざっくりと分けましたが筋肉をつけて運動することによって気血水がバランス良く流れ体調が全体的に整うことは容易にイメージできると思います。どんな優れた漢方薬を服用していても運動するかしないかで結果は大違いです。

*ただし運動していて急に筋肉が痛む。つる。痙攣する。というのは五臓の中の「肝」の弱りの代表的な症状です。無理せずにまずは身体の中から整えましょう。

最後に運動の種類を区分してみます。運動は有酸素運動と無酸素運動に分けられ、それぞれに得られる効用も変わってきます。

【有酸素運動】ウォーキング・スイミング・ジョギング・階段上り下りなど。

呼吸をしっかりして、酸素を取り入れながらある程度の時間をかけて行う運動。血液が身体の隅々にまで循環。全身の細胞に酸素が行き届くようになります。エネルギー代謝によりエネルギーを産生。新陳代謝により細胞の若返りにつながります。

【無酸素運動】ダンベル運動・ストレッチ・肛門締め運動・スクワットなど。

酸素の取り込みを意識しないで行う運動。筋肉を強化するための負荷をかける運動が広く行われています。

皆さんの中でも「さあ!今日から運動しよう!!」と思ってまず取り組み始めるのは有酸素運動が多いかと思います。運動不足を解消するのにジョギングに取り組まれている方も多く見られます。リズミカルに自分のペースで行うジョグはストレスも発散されてとても素晴らしいものです。

しかし今は見えないウイルスの蔓延を抑え込むことが一番大事です。外での運動など特にジョギングなどは「10m以上離れる」「マスクを着用する」など十分にエチケットを心がけないといけません。この機会に長時間走るという運動への取り組み方を少し見直してみてはいかがでしょうか?ジョギングの時間を少し減らして室内でのスクワットなどに当ててみるのも一つの手ではないかと思います。筋肉量をアップさせてから走ると運動効率が格段に違ってきますよ。

コロナウイルスの特性も少しずつ解明してきましたが、今回の状況は長期戦になる可能性が高いという見方も増えてきています。生活リズムの再構築の一つに新たな運動を取り入れてみましょう。室内で取り組める運動は今後もアップしてまいりますのでぜひ活用してください!Let’s BootCamp!!

*かえで薬局では「こころと身体の長引く不調」をお持ちの方に漢方相談を承っております。ご来店できない方にはSkypeでのご相談もお受けしております。まずはお気軽にお電話くださいませ。【相談専用窓口】0120−979−802

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