ましも先生の健康note

「身体に溜まる水溜り」やっかいな湿邪の話。

今週は雨雲が居座っており今日も朝からじとじと雨。。。すっきりしない天気で心も体も重だるくなりますね。じとじとな雨の日はなんだか体調が悪くなるぞ!という人はとても多いものです。天候の悪化によって頭痛・関節痛・めまいなどの症状が現れる「気象病」潜在的な患者数は約1000万人にものぼると言われています。

低気圧が身体に及ぼす影響については先日のnoteにまとめましたが、大きく分けて「酸欠」「冷え」そして「湿気」によるものと分けました。

今回はこの中でもやっかいな「湿気」に関してもう少し深掘りしてまとめてみたいと思います。

人間の身体に悪い影響を与える要因を中医学では「邪」と呼びます。

それは6つに分類され「風邪」「寒邪」「湿邪」「燥邪」「暑邪」「熱邪」と呼ばれています。

これは天候の変化や毎日の生活習慣の中で積み重ねられるものです、しかしそれが困った症状につながらないように対応できるのが人間の身体。いわゆる恒常性=ホメオスタシスによって正常に保たれています。

この6つの中で雨の日など湿度が高くなることで発生するのが「湿邪」。

特徴としては重だるさ。頭が重い。身体が重い。特に朝に調子が悪く夕方くらいから調子が良くなっていく。という方が多いです。

洗濯ものも濡れていると重くて仕方ありませんが、カラッと乾くと軽くなる。あのイメージです。

また余分な湿気が気血の巡りを滞らせることもあり、胸やお腹がすっきりしない。残便感。残尿感。さらに湿邪は五臓の中で脾を損傷するため消化不良下痢。また水分代謝も悪くなりむくみなどの原因にもなります。

またこれを放置して積み重なっていくと更にいろいろな症状が出やすくなります。部位ごとの症状に分けると以下のとおりです。

【呼吸器・耳鼻科】慢性鼻炎・ぜんそく・睡眠時無呼吸症候群・しつこく痰がからむ・耳鳴り・難聴など。

【痛み】関節痛(水が溜まる)・腰痛・肩や首のこり・頭痛(頭重感)・特に鎮痛剤が効きにくい痛みが出やすいと言われています。

【胃腸】消化不良・逆流性食道炎・吐き気・胃痛・胸焼け・食欲不振・二日酔いなど。

【循環器】心肥大・頻脈・高血圧・心不全・不整脈など。

【その他】頻尿・カンジダ・水虫・生理前の眠気など。

この他に舌に白い苔がべったりつくのも特徴です。

なにコレ!もう見るだけでしんどくなります。

このやっかいな湿邪は昔から「主に梅雨の時季に多く発生する」と言われていました。しかし現在では1年を通じてこの湿邪に悩まされる方が多くいらっしゃいます。

それは何故なのでしょう?

多くは現在の食生活をはじめとした生活の仕方に原因が潜んでいると思われます。

湿邪とはひと言でいうと身体の中に水溜りが発生している状態。

いろいろな形態で水分が入り過ぎているか?

排出することができていないか?

ざっくり分けるとこの2つになります。

【水分が入りすぎる原因】

①水を頑張って飲んでいる。

以前から「1日2リットル飲むと血液サラサラになる」などの情報が流れていましたがそんなことはありません。水分も食事も脾の働きによって転化(代謝)されて質の良い血肉が作られます。水分のがぶ飲みによって胃腸が水浸しになり、重く働きも悪くなり、更に水分代謝が悪くなるという悪循環に陥っている人はけっこう多いものです。

水分はひと口含んだらゆっくりと唾液と混ぜるようにして飲み込む。

お子様には「グジュグジュごっくんして。」と伝えるとわかりやすいようです。

水分は量よりも飲み方を意識してみてください!

②糖分を摂り過ぎている

糖分は体内で代謝されていくと最終的に二酸化炭素と水になります。

ご飯が大好き。砂糖やみりんで味付けした甘辛いものが好き。チョコレート。菓子パン。ドーナッツ。数え上げればきりがありませんね。

さらに注意したいのがジュースやドリンク類。

清涼飲料水500mlには角砂糖8個分。

某スポーツドリンクには角砂糖6個分。

某ファイト一発系ドリンクにも角砂糖3個分。

さらに缶コーヒーにも角砂糖2個分。

毎日飲む習慣のある方は少し見直した方が良いかもしれません。

【水分が排出できない原因】

①湯船に入る習慣がない

現代では入浴をシャワーだけで済ませる習慣が根付き始めています。アパートなどで湯船のない物件も増えているようです。

しかしシャワー浴は乾燥した気候の大陸で根付いた文化です。

海に囲まれた湿度の高い島国である日本ではやはり昔から根付いた習慣。「湯船に浸かる」ことがとても大切です。

熱風呂で短くよりもぬる目のお湯でゆっくりと。20分程度じんわり汗が出るくらい入っておくと余分な水分が抜けていきます。

②運動などで発汗する機会がない。

湿邪が溜まっている人の特徴に慢性的な運動不足が考えられます。

歩いたりジョギングしたりする有酸素運動で発汗させる事も大切ですが、

筋肉自体の量が減っていることも深刻です。

筋肉の量を増やすためには無酸素運動。

スクワットなどで大腿四頭筋。また「行かないでのポーズ」で脊柱起立筋など。筋肉にじんわりと負荷をかけて鍛えておくこともとっても大切です。

Twitterでも「マシモ’sBoot Camp」の名前でアップしてありますのでお時間がある方はぜひチェックしてみてください。

毎日の積み重ねで結果は変わっていきます。取り組めることを少しずつ積み重ねていきましょうね。

身体から重だるい湿気を追い出そう!

*かえで薬局では「こころと身体の長引く不調」をお持ちの方に漢方相談を承っております。ご来店できない方にはSkypeでのご相談もお受けしております。まずはお気軽にお電話くださいませ。【相談専用窓口】0120−979−802

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