ましも先生の健康note

【食べる薬】薬味の効用をまとめてみる。

そば。うどん。そうめんなど。

手軽に済ませるお食事ですが薬味を刻む一手間を惜しんでいませんか?

はい。かく言う自分は実は大のネギ好きなのです。

学生時代に立ち食いそば屋で「ご自由にどうぞ」というネギを入れ過ぎて店主のおじさんに止められたこともあります。その節はごめんなさい。おじさん。

そして薬味好きはネギだけにとどまらず、今ではラーメン屋さんのトッピングでも必ずオプションでネギはもちろん刻みタマネギ海苔などを注文するほどになったのです。

(余談ですがラーメン屋さんの海苔はなぜ大判で乗せているのだろうか?食べやすいように一口大にしてくれていると良いのに。)

さて今そんな我が家でそうめんを食べる時の鉄板と言えば。

ねぎ。みょうが。海苔。ごま。紫蘇。あと食べるラー油。

この揚げニンニクも良いアクセントになるのです。考えた人天才です。

さてこの自分の大好きな薬味たちはその香りと味で料理にアクセントをつけることはもちろんですがそれぞれが身体に素敵な効用をもたらします。

前置きが熱く長くなりましたが。今日は毎日の食卓で活躍する【食べる薬】薬味についてまとめてみたいと思います。

ネギ→平性で辛味。発汗作用があり「寒気と節々の痛みを伴った風邪」を追い払います。お腹を温めて冷えの腹痛も改善。ネギの揮発油には抗菌効果も認められています。

生姜→微温性で辛味。寒気を追い払い風邪に効果があります。香り成分ジンギべロールが胃液の分泌を促進し腸の働きも活発にして吐き気を改善します。また食物の生臭さを抑えて毒性も抑制。辛味成分のジンゲロンはブドウ球菌やトリコモナス・真菌の抑制作用が認められています。

ミョウガ→温性で辛味。発汗作用が強く寒気を伴った風邪に有効です。また冷えを取り気の巡りを良くするので冷たいもので胃腸の調子が悪くなる方は積極的に摂りましょう。解毒機能もあるので夏の薬味には忘れられない存在です。

紫蘇→発汗作用があり寒気を伴う風邪を払う気の巡りも良くして胃の働きも回復。下痢の方や飲み過ぎで胃腸が弱った方は摂りたい食材です。またペリルアルデヒドがブドウ球菌や真菌に対する抗菌作用が確認されており、生魚やカニなどの毒消しに使います。

ニンニク→特有の匂い成分アリシン強い殺菌力を持ちます。またビタミンB1の吸収を高めて糖質の代謝を促進。エネルギーを効率的に発生させます。また血糖値降下作用や血栓予防作用。免疫力の向上作用も認められておりアメリカのデザイナーフード計画ではガン予防の食品ピラミッドの頂点に君臨しています。ただし生で食べすぎると強い刺激で胃粘膜を荒らすので注意しましょう。

ニラ→温性で五臓の働きを回復させます。特に肝と腎の働きを高めるのでスタミナをつけるとされています。ニンニクと同じくアリシンが豊富に含まれているので豚肉などビタミンB1と一緒に摂りたいですね。

タマネギ→温性で辛味と甘味。気を巡らせて胃腸を始め身体全体を温めますカリウムが豊富に含まれており利尿作用によりむくみも改善します。血栓溶解・コレステロール低下・血圧や血糖値の効果作用なども認められています。摂りすぎると熱がこもり逆に血圧が上がることもあるので注意しましょう。

大根ジアスターゼをはじめたくさんの消化酵素が含まれており消化を促進して胸やけを抑える作用があります。焼き魚のコゲに含まれる発がん性物質を抑制する作用も見逃せません。なおジアスターゼは熱に弱く損失も早いので大根おろしはおろしてすぐに食べましょう。

セリ春の七草で初めに挙げられるだけあり春に旬を迎えます。涼性で体内にこもった余分な熱を収めるのでイライラして血圧が高めの状態によく合います。春は肝の失調でイライラが出やすいのでピッタリですね。逆に胃腸が弱くて冷えが強い方。妊婦さんは摂り過ぎないように注意が必要です。

海苔→寒性で体内にこもった余分な熱を去ってくれます。また利尿作用もありむくみも改善コレステロールや中性脂肪の低下作用・血栓予防の作用・貧血予防の作用も認められており普段から食べ過ぎの気になる方には積極的に摂っていただきたいです。

唐辛子→熱性で辛味。胃腸の冷えを取って食欲を増し消化も助ける作用があります。また有名なカプサイシンが血液循環と新陳代謝も促進。発汗作用により老廃物も排出します。炎症や身体に余分な熱がある体質の方は摂り過ぎないように注意。

ワサビ→微温性で辛味。胃腸を温めて食欲を促進。また冷えを伴った咳や痰を鎮めたり詰まった鼻の通りを良くする作用もあります。シニグリンが空気に触れることで強烈な辛味を発生します。香りと辛味を楽しむために醤油に溶かすよりもお刺身に乗せたりお寿司に挟んだりするのがオススメです。

胡椒→熱性で辛味。お腹を温めて冷えを改善する作用があります。沖縄でよく食べられている「ヒハツ」は毛細血管を若返らせる作用が認められました。胡椒の揮発成分は少量だと胃腸を活性化。大量に摂ると胃粘膜が充血して逆に働きが悪くなるので食べ過ぎに注意しましょう。

山椒→ミカン科の落葉樹の小粒の果実。辛味成分サンショールが食欲を促進し、ウナギ料理には欠かせないもの。若芽は独特な香りで木の芽和えなどの料理によく使われます。イライラして熱っぽい体質の方は摂り過ぎないように。

レモン肉や魚の臭みを解消するのでよく使われますが、唾液の分泌を促進して胃腸の働きを良くする働きもあります。またクエン酸には疲労物質である乳酸の蓄積を抑制し、筋肉痛の回復や肌の美容効果もあります。酸味が肝を養い筋肉の血流を良くする事が栄養学的にも認められています。

ゴマ→平性で甘味。肝と腎を補って機能を高めます。また腸に潤いを与えて便通を整える作用があります。コロコロとした兎糞状の便秘症の方は積極的に取り入れましょう。有効成分セサミンにはコレステロール低下作用や抗酸化作用が認められておりアンチエイジング食品としても有効です。

いかがでしょうか?このように多彩な効用が認められており食卓に欠かせませんよね。ちなみに自分は五臓の中で「肺」が弱く「辛味」のあるネギが体質的にも本当によく合っています。だからこんなに好きなのかな?と勝手に納得。

まさに一番身近な薬にもなる味の脇役です。皆さんもご自分の体調や体質に合わせてぜひ取り入れてみてくださいね!

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